■4 リサーチ(2)                               もどる



空に赤い月が輝くなか、爆音が聞こえてきた神社に向かう一行。


GM:んじゃ、敏捷値の高い順に神社に着くぞ〜。


肉郎:一番手。

散:二番目に着くわ。

後にミズホ、ゴロー、レグナ、そして最後にひと!でりあん、と続いてやってくる。


GM:じゃあ、神社が見えてくるあたりでみんな気付くぞ。神社が燃えている。ゴォーッ、って大惨事な感じで。
   そして奥の林道から悲鳴が聞こえてくるぞ〜。
   「誰かーーーーッ!!」


ミズホ:声の主が心配だから真っ先に声のするところに向かう!!

肉郎:副部長に続きます。

レグナ:俺も俺も。

ひと!でりあん:この状況がイマイチ理解しきれてないけどついていきます。




GM:悲鳴の主は昼間に神社で会った巫女さんだ。そんでもって、何かに追いかけられてるぞ。


ミズホ:何かって?


GM:4メートルくらいのデッカイ土の巨人。


レグナ:モンスターか!?

ミズホ:いわゆる敵キャラとしてのクリーチャーってやつね。戦闘体制に入っていいのかな?

GM:もちろんだ。でないと巫女さんは死んでしまうかもしれない。

ゴロ―:やばいじゃん!!

散:戦闘の陣形は好きに並べちゃっていいの?

GM:今回は先に現場についた人間が先陣を切る、という形にしようか。
   だから、肉郎、散、ミズホが前列で、のこりは後列かな。


そして戦闘フィールドが用意される。戦闘フィールドはこんな感じでである。↓
(写真は一例のため、キャラクターを表すコマが4つしか配置されていません。)


1枚1枚のタイルが大体7メートル四方。このタイルを移動することにより戦闘を行うのがナイトウィザードの戦闘ルールである。

GM:んじゃ、まず、イニシアチブ(行動順番)のジャッジを全員しようか。キャラシートの行動値でジャッジだ。行動値に2D6のダイス目を足して。
   そんでもって、計算した数字の行動順の数字のところに(戦闘フィールドの周りの枠を示しながら、)自分のキャラと同じ色のコマを置くんだ。
   その行動値の高い人から行動できる。


散:23!
肉郎:21!
ミズホ:13!
レグナ:14!
ゴロ―:13!

でりあん:・・・・・俺、まだ戦闘能力を持ってないですけど振っていいんですか?

GM:いいよ。

でりあん:じゃあ11ですね。

GM:じゃあ土の巨人は・・・・(コロコロ)・・・・・20だ。

ミズホ:意外と速い!!

GM:じゃあ散から順番に戦闘行動を行なってくれー。

そして戦闘が始まった。まずは様子見、と土の巨人に近づく散、肉郎。
土の巨人はゆっくりと巫女さんに近づいてくる。
巫女さんの安全の確保に、と動くミズホ。レグナ、ゴローも巨人の足止めに向かう。

でりあん:俺は突然のできごとに現状を把握できず、震えながら佇んでます!!

GM:よし。じゃあこれで全員行動終了だな。じゃあ、そのときだ。ゴォン!!と地面が揺れて、
   君たちのちょうど背後・・・・・巫女さんのいる側の地面が割れ、もう一体!土の巨人が現れるぞ!!

散:なぁんですってー!!

レグナ:もう一体いたのか!!

GM:さぁ、これで1ターン目は終了だな。これで全員行動値のコマを0のところににもどして、再び行動順のジャッジだ。基本的に戦闘はこの繰り返し。

でりあん:なるほど。こういう戦闘システムなんですね。しかしこの状況はマズイ!!俺のすぐそばに新手とは!!

その後、一体目と応戦する散、肉郎、ゴロー、レグナだったが、思うようにダメージを与えられず。

GM:そして意外な行動の早さの二体目の巨人の腕が巫女さんに伸びるぞ!!

でりあん:それを俺が守ろうとするって演出はやってもいいんですかね?

GM:いいよ。(そのほうが演出的にヒーロー的だし。)

でりあん:じゃあ、身を呈して巫女さんをかばう!!

GM:じゃあ命中判定いくぞー(笑)。(コロコロ・・・)あ、クリティカル。命中値27。回避値でジャッジしてくれ。
   こっちの命中値以上を出さないと直撃するから。

でりあん:はぁっ!?俺の回避値9 しかないんですけど!!

GM:18以上を出せば避けれるよ(笑)。
 
でりあん:んな!!絶対クリティカル(※1)出さなyきゃ無理じゃないですか!!・・・・くっ!たーっ!!(コロコロ)

(※1)あらゆるジャッジにはクリティカル(大成功)とファンブル(大失敗)が存在する。
    クリティカルの出目を出すとダイス目は「10」となり、しかももう一度ダイスを振り、達成値にプラスできるのだ。
    つまり、クリティカルを出し続ければ達成値はとんでもないことになる。
    逆にファンブルは達成値にマイナス10されてしまう。
    クリティカルの値が「7」に近ければ近いほど、2D6のダイス目では出やすい。2や12がファンブルだと出にくくて安心だが・・・・;



GM:当たった。ひと!でりあんは無残に吹っ飛ぶ。イノセントの君にとってはどう考えても致命傷だ。

でりあん:ウボァアアアッッ・・・・ッハァァァーーーーッッ!! (ゴロンゴロン)

散:「ひとーーーーーーッ!!」

ゴロ―:「ひと!!でりあーーーんッ!!」



仲間を心配するシリアスなシーンなのに名前のせいで台無しである。
っつーか
「ひと」がファーストネームなんかい


GM:・・・・・くくっ。じゃあ、ちょっとイベント挟もうか。(笑いをこらえながら)
   ふっとばされたひと!でりあんに向かってさらに土の巨人は追い打ちをする!!
   その体に「顔」らしきものはないが、人間であるならば頭のついている部分に坑が開き、そこから火炎が放たれるぞ!!

でりあん:火炎ゥゥーーーーッ!!!お・・・・・俺はここで死ぬのかッ・・・・・・

GM:そのときだ。この林道の隅に建てられた小さな祠がでりあんの目に入る!!

でりあん:ほこ・・・祠だと!?

GM:そう、祠だ。いろんな町にあるお地蔵さんが祀られてるような大きさの。
   そこから、「それ」は一筋の光の矢となり、君と炎の間に割って入ってきた!!

ミズホ:な・・・・なんなの!?

レグナ:あの光はッ!?

GM:そう、それは「剣」の形をしていた。作りは錆びた銅剣のようだったが、ひとでりあん、君の手にしっかりと「それ」握られ、
    瞬時に炎をすべてなぎ払う!!それを目にした巫女さんは驚きの表情で叫ぶ!!

「それは・・・・・ナホガミの剣!!!!」

肉郎:おおおおおウホホー なんかスゲー!!

でりあん:ななななななんか知らんがスゲー!!この剣さえあれば!!俺も戦えるぜッ!!





・・・・そう、それが。   ひと!でりあんの。  「転生者」としての、覚醒だったのだ。





GM:・・・・・というわけで遺産のデータ渡すぞ。(ハンドアウトを渡しながら)
   ルールブックには掲載されてない、オリジナル武器だ。


でりあん:(遺産のデータのハンドアウトを受け取りながら)おおおおお、コレで!!俺も!!ナイトウィザードの仲間入りというわけですね!!(嬉々として)

GM:まぁ、そういうことだ。(まだこの時点では「ナイトウィザード」って単語も知らないんだけどね)
   ナイトウィザード・・・・・この世界の常識から外れた存在になったことで、さっきの致命傷も、かすり傷程度になってる。
   じゃ、戦闘の続きをはじめるぜ。


最初の戦闘、ということでこの後、一向は戦力を二分し、土の巨人を一体ずつ確実に仕留めていく!!
攻撃力がひたすら高い肉郎の無双が始まったりもしたが、なんとか土の巨人を倒すことに成功したのである。

レグナ:ふーっ、なんとか片付いたな。

散:一時はどうなることかと思いましたわ。

ミズホ:とりあえず真っ先に巫女さんの安否を確認するよ。

GM:おk。巫女さんは腰を抜かしてはいるが、ミズホの手をとり立ち上がりながら、
   「あ、ありがとうございました・・・・あぶないところを・・・・・・」とお礼を言うよ。

でりあん:どうってことないっすよ―。へへっ(笑)

ミズホ:あんた・・・・・・「ウィザード」として目覚めたっていうの・・・・?

でりあん:「へ?ウィザード?」


GM:気がつくと真っ赤だった空は元に戻っていた。
   君たちの周りを覆っていた禍々しい圧迫感もなくなっているぞ。
   そんでもって、神社が家事になった騒ぎを聞きつけて、顧問の鴉川がやってくる。
   あ、ちなみに輝明学園の教師だから鴉川もウィザードだし、この騒ぎで何が起こったのか何となく察している。

散:まったく肝心なときにいなくて終わってから現れるなんて、使えない顧問ですわね!

鴉川:お、お前ら・・・・大丈夫だったのか?これはエミュレーターの仕業?だったのか?

ミズホ:が、鴉川先生・・・・・ひ、ひとでりあんが・・・・・・・

鴉川:ん?どうしたんだー?ひと?


でりあん:いやー タハハ。 俺、なんか能力者に目覚めてしまいましたよ(笑)  へへっ(笑)



一同:うっぜえええええええええええええ(笑)


そして一行は、巫女さんを保護するべく、自分たちの宿泊する宿へと案内するのだった。



■続きます





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